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年始のひとりごち【社長メッセージvol.30】

社員のみなさん、昨年はお世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いします。

例年なら「おめでとう」と言うところだが、今年は喪中につき、新年のあいさつを失礼させてもらう。「なぜそんな大人しい挨拶を?」と思うかもしれないが、実は昨年末に父が急逝してね。享年77歳。「喪中」とは故人を追悼し、一定期間祝い事を避ける日本独自のしきたりだと思っていたけれど、調べてみると実は世界共通の文化らしい。たとえば中国の伝統では25ヶ月もの間、肉食や酒、音楽を断つほど厳格だったという。古くからの伝統には、現代の俺たちには計り知れない深い意味がきっとある。だから俺も、できる限りちゃんと守ろうと思っている。(と言いながら、新年早々ついつい餅つきをしてしまったのだが笑)

振り返れば、俺にとっての2025年は「生死の狭間」を生きた一年だった。これほどまでに死を身近に感じた年はない。俺自身、山で滑落して時速40キロのスピードで岩壁が目の前に迫るなか、死を覚悟した瞬間があった。

よく「死ぬ間際には走馬灯が見える」なんて言うけれど、あれはウソだ。その瞬間、俺の心に立ち上がってきた感情は、たった一つ。「死にたくない」。それだけだった。それは理性も理屈も超えた、生物学的な反応、本能だ。死の瞬間まで人間の細胞は生まれ変わり続けるからだろう。どんな生物だって死は怖いはずだ。でも、その恐怖を「理性」でどう乗り越えるか。それこそが人生のテーマだと俺は思う。万物の中で理性が備わっている人間だけに与えられた特権、それが「死と向き合い、乗り越えること」なんじゃないかな。

死に関するスピーチと言えば、スティーブ・ジョブズのこれが有名だ。俺の好きな一節を紹介する。

「誰も死にたくない。天国に行きたいと思っている人間でさえ、死んでそこにたどり着きたいとは思わないでしょう。しかし、死は我々全員の行き先です。逃れた人間は一人もいない。死はたぶん、生命の最高の発明です。それは生物を進化させる担い手。古いものを取り去り、新しいものを生み出す。今、あなた方は新しい存在ですが、いずれは年老いて、消えゆくのです。

あなた方の時間は限られています。だから、本意でない人生を生きて時間を無駄にしないでください。ドグマにとらわれてはいけない。それは他人の考えに従って生きることと同じです。他人の考えに溺れるあまり、あなた方の内なる声がかき消されないように。そして何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのか、もう知っているはずなのです」

時間を無駄にするのも悪くない
人のせいにするのも勝手だ
そうしたい奴は、好きにすればいい

しかし、一番大切なのはジョブズの言う「自分の心と直感に従う勇気」を持つことだ。SNSが隆盛を極める現代、世の中は他人の考えに溺れている人だらけだ。プールや海で溺れたらレスキューが助けてくれるが、他人の考えに溺れている奴は誰も助けてくれない。自分しかいないのだ。では、自分の心の声に従うとはどういうことか?
ヒントは「直感(直観)」にあると俺は思っている。

• 直感=感じる心
• 直観=本質を見抜く力

これは知識を詰め込むという難しい話じゃない。五感を使って体験し、常に新しい刺激を受け続ける環境を自ら作り出すこと。要するに、「心の余白」をどう作るかという話だ。毎年配っている「KINTANブック」にMy100という余白のページがあるだろ?あれはみんなに、自分の心と直感を磨いてほしいと思っているから作っているのだ。俺はこのページを毎年活用している。今年の俺のテーマは「本と映画、アート。感性を磨く」だ。その一環として、今年は世界遺産検定とソムリエ試験を受けると決めた。もちろん、登山も再開します。これも一つの心の磨き方だよな。

死を身近に感じたからこそ、日常の当たり前の時間がどれほど幸せで、尊いものかに気がついた。穏やかに生きる大切さを知った。だからこそ、自分で決めたことは絶対にやりきろうと強く決意している。

みんなも、自分の心を磨く方法を考えてみてはどうだろうか?

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

令和8年 元旦
鳴坂 竜一

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